12/01/2010

The Last Leaf, what for a lie?



2010年も師走に入りました。銀杏の葉が風に舞うのを見るたびに、『最後の一葉』を想起するのは僕だけかもしれませんが、時間のはかなさを痛感する今日この頃です。

『最後の一葉』は、目的のために適切な手段が正当化されうることを示しているのでしょう。それでもなお、僕は、読み終えた後にいつも逡巡してしまいます。ベッドに横たわっている患者さんは、どんな思いで最後の一葉を眺めていたのだろうか、余生の前に「今この瞬間の苦しみ」を緩和することにこそ意を払うべきではないのか、などなどです。

嘘も方便、しかしながら、真実は時は娘という言葉があるように、いずれ真実が白日のもとにさらされたとき、嘘の責任を引き受ける意思がなければ、けっして使うべきではない、そんな気がします。嘘をつく方も、つかれた方も、傷を負わずにはいられないのですから。

だらだらと書いてしまいましたが、東大で美しい銀杏を楽しめるのもあとわずかです。お時間があったら、ぜひお越し下さい。