4/17/2010

Snowing in spring days




桜が散って新緑の季節が待ち遠しい今日この頃ですが、都心は降雪に見舞われています。NHKニュースによれば、「東京の都心や宇都宮市などでは41年ぶりに雪が降った日の最も遅い記録に並んだ」とのこと。この記事を読むまでは気候変動(climate change)のせいなのかな、と思っていたのですが、必ずしもそうとは言えないようです。もちろん、気候変動の影響がまったくないとも言えないわけですけど。

4月17日の降雪というのは、過去の数百年のスパンで考えた場合にどのくらい異常なことなのだろう、そしてそもそも、わが国ではどのくらい昔から降雪に関連するデータが蓄積されているのだろう、と窓から外の景色を眺めながら思いをめぐらせてしまいました。

来週からは温かくなりますように。

4/02/2010

Starting in the fiscal year 2010 with a guest from Washington University in St. Louis





平成22年度がはじまりました。新年度もどうか宜しくお願いいたします。

新年度早々、政策ビジョン研究センターには外国からのゲストが訪問されます。あとでもう少し詳しくご報告しますが、今回森田センター長を表敬訪問されたのはワシントン大学医学部長、ラリーJ・シャピーロ教授です。

【訪問者の紹介】

医学部長のラリー・J・シャピーロ教授(M.D., Distinguished Professor Executive Vice Chancellor for Medical Affairs and Dean, Washington University School of Medicine)は、遺伝学、分子生物学、生化学の研究者として著名な方で、医学部長に就任される前にはカリフォルニア大学サンフランシスコ校医学部で小児科学講座を担当されていました。現在は、医学部長兼ワシントン大学の東大担当親善大使を務められています。

シャピーロ教授は、アメリカ科学アカデミー医学会(National Academy of Sciences' Institute of Medicine)の会員の1人であり、他のいくつかの学会の学会長を務められています(American Society of Human Genetics, the American Board of Medical Genetics, the Society for Inherited Metabolic Diseases, the Western Society for Pediatric Research, and the Society for Pediatric Research)。

シャピーロ教授は、ワシントン大学の学部およびメディカル・スクールをご卒業後、カリフォルニア大学ロサンゼルス校や同サンフランシスコ校医学部で研究に従事されました。

【表敬訪問の概要】
今回の表敬訪問では、東大担当親善大使就任のご挨拶、ワシントン大学の奨学金プログラム(McDonnell International Scholars Academy Program)の説明、そして学術研究上の交流拡大の可能性について話し合われました。

【政策ビジョン研究センターでの会談】
少子高齢化社会を見据えた医療政策研究の重要性などが話し合われました。アメリカでは医療保険改革の関連法案が連邦議会で可決成立し、医療へのアクセスを拡大させることが今後の急務となるわけですが、それは医療のコストと質の問題を解決するどころかより重要な課題にするものです。他方、わが国でも少子高齢化が急激に進むなかで、どうやって医療へのアクセス、医療のコスト、そして医療の質のバランスを実現するのかが問われています。医療の有効性を比較する研究(comparative effectiveness research)などは、課題解決の第一歩として極めて大きな役割を果たすことでしょう。

ワシントン大学医学部では、テーラーメード医療をはじめとする高齢化に関連する研究が進められているとのことでした。ワシントン大学医療政策センター(Center for Health Policy)では、医学者を中心として医療経済の研究が進められています。